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マンガ株式入門

今回はよく聞く単語、「デイトレ」を解説しちゃいます。

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取引時間の間に買いから売りまでを完結

 株式投資のやり方の一つに「デイトレ」というものがあります。あなたの周辺にもやっている人がいるかもしれません。デイトレとは「デイ(一日)」+「トレード(取引)」の略で、原則的には証券取引所の9時から3時までの取引時間の間に、ある銘柄の買いから売りまでを完結させる株取引を指します。もっとも最近では買いから売りまで数日間かけるものも含めて、短期、超短期の株取引をひっくるめてデイトレと呼んでいるようです。

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ふつうの株式投資
(中・長期投資という)
デイトレ
(短期・超短期)
特別な道具はいらない パソコンと高速インターネット回線が必要
ほとんどの証券会社で取り扱う 「ネット証券会社」が望ましい
株を数週間〜数年保有する
(値上がり益だけでなく配当も期待)
株を数日(短期)、数時間、数分、場合によっては数秒(超短期)しか保有しない
仕事をしながらでもできる 平日の昼間にパソコンの前にへばりつくので仕事との両立は難しい(工夫次第では可能)
「株価チャート図」を読めたら有利になる パソコンで「板情報」の動きが読めなければ注文が出せない


地球の裏側で起きる出来事に影響されない訳

 デイトレで、取引時間の間に買いから売りまで完結させるとは、それ以外の夕方から翌日朝までの時間、および土、日、祝日は株は持たず、現金を持つことを意味します。そのメリットは、ロンドンやニューヨークなど地球の裏側で起きる出来事に影響されないことです。ニューヨークに連動して東京市場が9時の取引開始時点で大暴落しても、株を持っていなければ全く無傷で、買い注文を控えて嵐が収まるまで様子を見ることができます。

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デイトレを行うのに必要な条件

 株は、証券会社の窓口に行って取引口座を開設し現金を用意すれば、誰でも買えます。しかし、それだけではデイトレはできません。デイトレをするにはパソコンと、ブロードバンドと呼ばれる高速インターネット回線が必要です。なぜなら、パソコンの画面で相場の動きを常に監視して、いま買った株をたった数秒後に売ることもあるからです。個人の住宅でもデイトレを行うのに十分なネット環境が整ったのは、ほんの数年前のことでした。

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売買委託手数料の自由化も普及に後押し

 ネット環境の整備だけでなく、99年の証券会社の売買委託手数料の自由化も重要な出来事でした。手数料が格安で「回数割引」のような特典があり、インターネット経由で株価情報、銘柄情報をリアルタイムに提供するネット証券会社の出現して、頻繁に売買を繰り返すデイトレは可能になりました。携帯電話の「iモード」「EZweb」での取引や「自動売買」のような新サービスも登場し、デイトレはサラリーマンにも広まりました。

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サラリーマンの平均年収を超える?

 デイトレで買い時、売り時の判断に使うのは株価チャートではなく、銘柄別に買い注文、売り注文の株数を価格順に並べた「板情報」というものです。株数の増減を読み、一瞬の判断で注文を出します。株価の1円〜数円の変化をとらえるので1回分の儲けは高々数万円程度ですが、チリも積もれば山となれ。年間数百回の取引で得た儲けのトータルがサラリーマンの平均年収を超える人もいて、それで生活する人をデイトレーダーと言います。

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(2007.10.11)

寺尾 淳(てらお じゅん)
同志社大学法学部卒。経済関係出版社勤務等を経て86年からフリーランス。86〜92年「週刊現代」「NEXT」で主に経済記事を執筆。92年以降「Forbes日本版」を中心にビジネス雑誌の仕事を続ける一方、単行本も10冊以上出版している。更に詳しく
イラスト/ヨツモト ユキ
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