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マンガ株式入門

今回は、転換戦隊「社債レンジャー」が参上!!

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債券から株式に大変身

 「債券」は株式とは全く違うものです。お金を借りた機関が、期限が来たら返済し(償還)、決められた利息を支払うことを約束して発行する権利証のようなもので、持ち主はそれを誰かに売ることができます(譲渡)。お金を借りたのが国なら「国債」、会社なら「社債」と言います。その社債の中に、ある条件を満たすと債券から株式に大変身を遂げるものがあります。それを「転換社債(転換社債型新株予約権付社債/略称:CB)」と言います。

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第一のメリットは「安全性」、しかし会社が倒産すると?

 転換社債は株式に「転換」しない限り、そのもの自体は債券です。その売買価格は株価にほぼ連動しますが、たとえ株価が大暴落しようと、期限が来たら償還額を全額支払う約束も、決められた利息を支払う約束も守られます。転換社債を発行価格で買い、期限まで持って償還を受ければ、元本を割り込む心配はありません。これが転換社債の第一のメリット「安全性」です。ただし、発行した会社が倒産したら、もはや安全ではありません。

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「転換価格」を上回るのが転換の条件

 転換社債が株式に大変身を遂げるには、上場しているその会社の株価があらかじめ決められた「転換価格」を上回るのが条件です。上回りさえすれば、その後、株価が上昇を続けても、償還期限が来るまで転換価格で株式に引き換えられます。株価が上がれば上がるほど、株式に転換してそれを売ったときの儲けは大きくなります。これが転換社債の第二のメリット「収益性」です。ただし、株価が転換価格を下回ったら転換はできません。

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証券会社を通じて売る「譲渡」という方法でも換金可能

 転換社債は株式に転換してそれを売却するだけでなく、それ自体を証券会社を通じて売る「譲渡」という方法でも換金できます。その売買価格は株価にほぼ連動しますが、株価が急上昇しているとみんな欲しがるのでプレミアムがつき、株価が転換価格に程遠い水準で低迷したら買い手が乏しくなり安く買いたたかれます。そうなったら売り急ぐよりも、期限まで待って償還を受けたほうが有利になる場合もあります。

 

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転換社債の兄弟? 「ワラント債」=「新株予約権付社債」

 転換社債の兄弟のような存在が、かつてワラント債と呼ばれた新株予約権付社債です。債券が株式に転換するのではなく、転換しない普通社債にくっついて発行される「ワラント」部分を持つと、「行使期間」内にあらかじめ決められた「行使価格」で株を買う権利が得られます。ワラントだけで売買されていますが、転換社債と違ってお金を用意しないと株は買えません。株価が上昇したら行使価格との差が儲けになりますが、行使期間が終わったらワラントはただのゴミになります。

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(2008.04.10)

寺尾 淳(てらお じゅん)
同志社大学法学部卒。経済関係出版社勤務等を経て86年からフリーランス。86〜92年「週刊現代」「NEXT」で主に経済記事を執筆。92年以降「Forbes日本版」を中心にビジネス雑誌の仕事を続ける一方、単行本も10冊以上出版している。更に詳しく
イラスト/ヨツモト ユキ
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