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マンガ株式入門

市場はさまざまな数字と連動しています。今回はそんなお話。

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数字は国境を越える

 政府や日本銀行や業界団体は、さまざまな経済統計を定期的に発表しています。毎月発表される数字は、発表時刻直後に株価が大きく動くことがあります。なぜなら、投資家は企業の業績に影響を及ぼす経済の実態を把握しようと、その数字に大きな関心を持っているからです。また、経済のグローバル化が進んだために、連邦政府などが発表するアメリカ経済の統計数字が、ニューヨークだけでなく東京市場にも影響するようになりました。

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今の景気はどうでしょう?

 今の景気が良いか悪いかを把握するのに適した統計数字が、月の前半に発表される「景気動向指数」(内閣府)、「日銀短観」(日本銀行)、「景気ウオッチャー調査」(内閣府)の3つです。景気動向指数はさまざまな統計数字を機械的に集計して出されますが、日銀短観は企業1万社へのアンケート、景気ウォッチャー調査はタクシーの運転手など景気に敏感な職業の人への聞き取り調査がベースなので、結果が微妙に異なることがあります。

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ほかにもいろいろ、注目統計

 日本経済を支える「モノづくり」分野の現状を全体的に把握できる統計数字が、中旬に出る「機械受注統計調査」(内閣府)と月末に出る「鉱工業生産指数」(経済産業省)です。「企業物価指数」(日本銀行)も重要です。自動車産業、住宅産業はすそ野が広く経済全般への影響力があるので、「新車販売台数」(日本自動車販売協会連合会)、「マンション発売戸数」(不動産経済研究所)、「新設住宅着工戸数」(国土交通省)も要注目です。

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雇用と消費、物価の指数

 雇用状況が好転すれば消費が上向きになり企業業績は良くなっていくのがふつうです。雇用の統計数字としては、月末に総務省と厚生労働省から発表される「失業率」と「有効求人倍率」が特に重要です。消費と物価の動向は月の後半に続けざまに発表される「消費者態度指数」(内閣府)、「消費者物価指数」(総務省)、「小売業販売額速報」および「大型小売店販売額」(経済産業省)、「全世帯家計調査」(総務省)でつかめます。

 

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日本市場に影響するアメリカの指数

 アメリカの統計数字で東京市場への影響が強いのは、上旬の「米国供給管理協会製造業景気指数」、「(失業率などの)雇用統計」(労務省)、中旬の「生産者物価指数(PPI)」および「消費者物価指数(CPI)」(労働統計事務局)、下旬の「消費者信頼感指数」(全米産業審議会)です。「消費者信用残高」「個人所得」「住宅着工件数」も重要です。どれも東京の取引開始前に出ますから、朝、数字をチェックしておきましょう。

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(2008.05.08)

寺尾 淳(てらお じゅん)
同志社大学法学部卒。経済関係出版社勤務等を経て86年からフリーランス。86〜92年「週刊現代」「NEXT」で主に経済記事を執筆。92年以降「Forbes日本版」を中心にビジネス雑誌の仕事を続ける一方、単行本も10冊以上出版している。更に詳しく
イラスト/ヨツモト ユキ
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