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生活の場面別

介護と老後の住まい

■地域福祉権利擁護事業を利用しよう

高齢になると通帳の保管場所をたびたび忘れたり、介護福祉サービスの契約内容がよく理解できないということがあります。このような人を援助するのが、地域福祉権利擁護事業です。日常生活自立支援事業ともいいます。

具体的には、市区町村の社会福祉協議会が窓口となって実施しています。利用できるのは、日常生活を営む上で必要なサービスを理解・判断できなくなってきた人です。ただし、社会福祉協議会と結ぶ契約の内容を理解できる能力は必要となります。社会福祉協議会に相談すると、専門員が自宅を訪問するなどして、状況の把握をし、支援計画を作ります。それに基づいてサービスを選び、契約を締結します。

サービスは3つあります。いずれも生活支援員が援助をしてくれます。

  • (1)介護サービスの利用援助や行政手続きなどの手助け
  • (2)預貯金の出し入れや公共料金、家賃の支払いなど日常的な金銭管理
  • (3)通帳や印鑑、保険証書、不動産の権利書などの書類等の預かりサービス

利用料は自治体によって異なりますが、(1)(2)は一回1時間当たり1〜3,000円程度となっています。(3)のみは年間1〜3,000円程度です。利用頻度にもよりますが、公的な福祉事業の一環ですので料金は安く、生活保護世帯は無料となっています。

実は成年後見制度にも、法定後見よりも障害が軽い人が利用する、補佐や補助という制度もあります。家庭裁判所に申請して親族や司法書士などの専門家が契約の支援を行います。成年後見制度と地域福祉権利擁護事業は、判断能力が衰えた人を助けるという面では重なりますが、目的が異なります。成年後見制度では、親族やあらかじめ依頼をした人に支援してもらうこともできますが、地域福祉権利擁護事業では社会福祉協議会の生活支援員となります。また、成年後見制度では不動産の処分などの財産管理に重点を置いているのに対し、地域福祉権利擁護事業では日常の金銭管理が中心になります。それぞれの長所・短所を確認して、自分にあった制度を利用しましょう。

地域福祉権利擁護事業と成年後見制度の違い

  地域福祉権利擁護事業 成年後見制度
所管庁 厚生労働省 法務省
窓口 社会福祉協議会 家庭裁判所
利用を申請する人 本人 本人・親族など
援助する人 生活支援員 親族・専門家など
主な援助 介護サービスの利用援助
日常の金銭管理
書類などの預かり
財産管理
身上監護(見守り)
費用形態 一回1時間1〜3,000円程度 月額2〜5万円程度