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■様々な奨学金を活用しよう

奨学金とは、進学したいと考えている学生や進学の能力がある学生が、おもに家庭の経済的な理由から進学・修学をあきらめることの無いよう、民間団体・企業・大学・自治体などが主体となり、進学・修学に必要な金額の全額ないし一部を、学生本人に貸し付ける(あるいは給付する)ことによって支援するものです。原則的には「(貸付の場合には)学生本人が借りて、卒業後に本人が返済する」のが、奨学金のルールです。また奨学金のなかには「返済(返還)不要」の奨学金も確かにあるのですが、「基本的にほとんどの奨学金は返済が必要」と考えておくほうがよいでしょう。

代表的な日本学生支援機構の奨学金は、教育費が家計に負担がかかるために多くの学生が利用しています。この奨学金は、第一種(無利息)と第二種(利息付)に分かれており、どちらも返還義務があります。それぞれ学業成績と(家計の)所得要件の基準が設けられており、双方とも満たすことが必要です。申込時には連帯保証人が必要となりますが、連帯保証人が見つからない場合は、保証機関に一定の保証料を支払い連帯保証をしてもらう「機関保証制度」が用意されています。なお奨学金の使い道は、授業料以外にも、住居費や教科書代などがあり、比較的間口が広いものとなっています。

とりわけ第二種においては、貸付条件を満たした場合にはほとんど貸付を受けることができることも、制度利用が多い理由のひとつとなっています。第二種の金利は年3%が上限となりますが、在学中・返還期限猶予中は無利息となります。また利率の計算方式は、「固定方式(貸与終了時の決定利率で、返還が終わるまで固定する)」と「利率見直し方式(返還中、おおむね5年ごとに利率を見直す)」があり、申し込む際にどちらかを選択することになります。

第一種(無利息)は、かつての育英会の時代とは異なり、学力要件・所得要件に加え審査のハードルが全体的に上がり、現状ではかなり難しくなってきているようです。その背景には、不況が続くなか奨学金希望者の大幅な増加、そして貸与終了後の返済滞納額の累積的な増加があるといわれています。

奨学金の申込方法としては、来年度の入学予定者を対象として、入学前に予約する「予約採用」と、入学してから在学校の窓口に申請する「在学採用」、そして家計を支える家族の失職や病気・災害などで緊急時に奨学金を申請する「緊急(応急)採用」の3つがあります。このうち実際に大半の人が利用するのは、入学後に校内で奨学生の募集が行われる段階で応募する「在学採用」です(ちなみに「予約採用」で不採用となった場合も、入学後に再度「在学採用」の申込ができます)。よって「在学採用」の場合、奨学金が支給されるかどうかは「入学した後でないとわからない」ため、このことが資金計画上、都合が悪いという場合には、他の手段(国や民間の教育ローンなど)の併用を考える必要もありそうです。

貸与の終了後に返還誓約書を提出し、卒業後6カ月経過してから口座振替による返還が始まります。返済期間は貸与月額や総返済回数にもよりますが、全額を返済するための年数としておよそ10〜20年程度はかかります。したがって、卒業後の返済能力をある程度長いスパンで考えて、月々の返済額を設定する必要があります。なお、病気・失業などで返還が困難になった場合には、「返還期限の猶予」の制度が設けられています。

日本学生支援機構の奨学金制度

種類 第1種奨学金 第2種奨学金
利 息 無利息 利息付
年利3%を上限とする利息付
(在学中は無利息)
対 象 大学院、大学、短期大学
高等専門学校、専門学校
に在学する学生・生徒
大学院、大学、短期大学
高等専門学校(4,5年生)
専門学校の学生・生徒
成 績 特に優れた学生・生徒 第1種奨学金よりも緩やかな
基準による選考者
月額貸与 学種別・設置者・入学年度・
通学形態別に定められている
本人が5種類の貸与月額から
自由に選択できる

奨学金を借りるうえでのポイントと注意点を挙げると次のようになります。

  • ・教育資金を準備できなかった場合は、教育ローンのまえに奨学金を検討してみましょう。
  • ・地方自治体や進学する学校独自の奨学金があるか調べてみましょう。
  • ・「日本学生支援機構」の奨学金を検討してみましょう。
  • ・返済義務のある奨学金は、返済できる分だけ借り、返済計画をしっかり考えましょう。