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生活の場面別

死亡と相続

■遺産分割の争いが起きた時にはこうする

「血は水よりも濃し」といいますが、一方では大変に残念なことですが、「兄弟は他人の始まり」という言葉もあります。兄弟で相続争いをすることを骨肉の争いとも言いますが、遺産分割協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に調停を申し立て、それでもまとまらない場合は審判で決着をつけることになります。法定相続分は、そもそも分けるための目安です。

調停とは、家庭裁判所に調停を申し立て、通常2名の調停委員が当事者をそれぞれ調停室に呼んで、お互いの考えを聞きながら、遺産分割をまとめていきます。話し合いがまとまると、遺産分割協議書に代わる調停調書が作成されます。調停の内容は、審判と違って法定相続分には拘束されませんので、法定相続分と違う配分にすることができます。
ところが何回も調停を行ってもお互いの意見が一致しない場合には、審判に移行します。その結果、家庭裁判所の審判により相続する財産の割合が決まりますが、最終的には法定相続分での配分となります。ただし、遺産分割の方法は裁判官(判事)の判断によって決定されます。この審判は裁判と同じ効力があります。

民法第906条に、「遺産の分割は、遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮してこれをする。」と決められています。すなわち、残される妻にはその後の生活ができるように預貯金や自宅、商売をやっている場合は商売を継ぐ子に商売が継続できるようにそのための土地や建物、農業後継者には畑や田、親所有の建物に住んでいる子にその土地建物、病弱で収入がなく貯金の少ない子には多くの配分をするなど、相続人一人ひとりの事情を考えて、配分を決めることが肝心です。すなわち、相続人同士で譲り合いの精神で、遺産分割協議を行うことが遺産争いを防ぐことになります。
遺産分割争いが長引きく事で良いことはありません。時間と費用がかかります。相続争いをしているうちに財産価値が減り、手にする財産よりも出ていくお金のほうが多くなることもあります。兄弟同士お互いに嫌な思いを続け、誰も墓参りに行かないようにならないようにしてください。調停や審判は最後の手段です。

専門家としてのアドバイスと注意点
  • 1.相続争いで、良いことはない
  • 2.法定相続分は、そもそも目安である
  • 3.調停や審判までいかないうちに、円満な解決をする
  • 4.そのためには、それぞれが譲り合いの精神が必要である
  • 5.調停、審判は最後の手段である