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生活の場面別

死亡と相続

■相続財産がほとんど土地の場合はこうする

財産のほとんどが土地であるということは、たいていの場合、財産の中で現金の割合が少ないことを意味します。このようなケースではすなわち、現金対策が最重要課題となります。土地の物納は意外に難しいので、周到な準備が必要です。

なぜ現金対策が必要かといえば、仮に土地の評価額が高いとすれば、相続税の納税資金が必要になるからです。そして土地の分割は意外に難しく、それに引き換え現金の配分は容易であるということです。また本来、相続税は現金一括で支払うのが原則です。現金がない場合には特例として物納制度がありますが、物納に適する財産でないと現金の代わりに納付することができません。

土地は同じものは一つとしてありません。たとえば宅地の場合、北向きよりも南向きの土地を欲しがる人が多いでしょう。土地のかたちや道路との接し方、あるいは土地に接している道路の幅や、建ぺい率や容積率も違うかもしれません。したがって相続人が複数いる場合、簡単に相続がまとまらないことになります。

ところで、相続税の申告期限および納税期限は、相続の開始を知ったときから10か月以内です。遺産分割協議がようやくまとまり、相続税を支払うための現金を用意するために、相続財産の一部である土地を売ろうとする場合、どの土地が売れやすいでしょうか。相続人が手放したい土地と、他者が購入したい土地が一致すればいいのですが、どうかすると、手放したくない土地が売れる土地になります。そのため、思っている値段では売れないということもあります。納税期限が過ぎると延滞税がつくことになり、思わぬ出費が遺族にのしかかってきます。

一方、相続人の中に、住む家さえあれば良いという考えの人がいた場合、その人にとっては、自宅以外の土地は必要ありません。相続後の固定資産税などのランニングコストは払いたくありませんし、雑草が生い茂れば草取りも大変です。それに比べて現金は、借金の返済や買い物にも使え、老後の資金にもなりますので歓迎されます。

土地を物納するためには、次の準備が必要です。測量をして、隣地との境界を確実にしておくこと。抵当権の付いているものは外しておくこと。他人に貸している場合は、契約書を取り交わしていること。つまり、国税局が売却して現金化できる状態にしておくことです。

専門家としてのアドバイスと注意点
  • 1.土地の分割は難しい
  • 2.土地や建物の物納は難しい
  • 3.土地を売却して現金化するには、納税期限というタイムリミットとの戦いである
  • 4.現金は、相続税の納税資金として必要であり、遺産分割が容易である