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目的別

リスクをとって殖やす

■「社会貢献ファンド」の魅力と注意点

国内の森林再生やグリーンエネルギー開発支援、発展途上国の貧困層への融資や子どもたちへのワクチン接種などを行う「社会貢献ファンド」の販売が増えています。

高い利回りを得ながら、社会貢献にも寄与できる

たとえば、最近まで募集していた「おひさまファンド」は、富山県の立山連峰の剣岳から流れる早月川水系の渓流を用いた小水力発電事業を使途とするファンドです。大きなダムを作るのと違い、川の高低差と流量をそのまま利用して発電する方式なので、自然エネルギーと温暖化防止に貢献します。また、いま社会的に関心の高い「脱原発」がテーマなので、賛同する投資家も多いようです。1口50万円と300万円で、目標利回りは3%〜7%を目指しています。

海外への投資でも、カンボジアのマイクロファイナンス機関に出資するファンド「カンボジア4」などがあります。マイクロファイナンスとは貧困層向けの無担保小口融資のことで、地元の金融機関の融資が受けられない零細事業者に対する担保なしの信用貸付です。1人あたり数百ドルといった小口資金の貸し付けをして、商売や農業の元手にしてもらうことによって、貧困層の自立を支援するのが狙いです。利回りの実績は2%程度なので、日本国債や定期預金の金利より高くなっています。

他にも、途上国の子どもにワクチンを注射する「ワクチン債」や、国産の間伐材を使った割り箸の製造・販売を支援する「ワリバシファンド」など、さまざまな種類の社会貢献ファンドがあります。このように通常の投資と比べて投資先や資金使途が明確なので、投資家にとって「社会の役に立っている」と実感しやすい点が好感されているようです。

気を付けて! 「イメージ先行」の落とし穴も

一方、この社会貢献ファンドで大きな損失を被ったり、トラブルも多く発生しているので注意が必要です。注意すべきポイントとしては、まずは預金や債券とは異なり元本が保証されていないこと、そして外国のファンドは外貨に換えて投資するので、最近のように為替変動が大きいと元本割れをする可能性が高いことが挙げられます。

またファンドという名前は付いていても、通常の投資信託とは異なり信用力の低い匿名組合と契約するものです。通常の投資信託は投資家の資金は信託銀行で管理されるので、運用会社が倒産した場合でも保全されますが、匿名組合の場合は事業会社が倒産した場合には、投資した資金が戻ってこなくなる可能性があります。

「社会貢献」という耳触りのいいイメージだけで投資するのではなく、配当の原資は、売電や返済利息などの事業収支を原資としている「リスクの高い投資商品」ということを認識し、あくまでも余裕資金の一部にとどめるようにしましょう。

社会貢献型ファンドの例

ファンドの名称 申込み単位(1口価格) 契約期限
おひさまファンド 50万円〜300万円 2年〜7年程度
ワリバシファンド 2万5,000円 3年
市民風車ファンド 10万円〜50万円 約15年
マイクロファイナンス・ボンド 10万円程度 3年
ワクチン債 10万円〜100万円程度 2年〜3年