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■65歳まで雇用延長される「改正高年齢者雇用安定法」とは

60代前半の「無収入・無年金」をなくすのが目的

昭和46年に施行された「高年齢者の雇用の安定等に関する法律=高年齢者雇用安定法」は、定年の引上げ、継続雇用制度の導入等による高年齢者の安定した雇用の確保の促進、高年齢者等の再就職の促進、定年退職者その他の高年齢退職者に対する就業の機会の確保等を目的とした法律です。

この法律は、社会の変化に応じてたびたび改正されてきました。現在、この法律が目指しているのは60代前半の「無収入・無年金」をなくすことです。60歳の定年後は「無収入」になり、さらに老齢厚生年金の受給開始の時期が、平成25年4月1日以後に60歳(生年月日は昭和28年4月1日以後)になる男性から61歳となり、段階的に65歳まで繰り下がっていることで「無年金」となります。この法律は、これらの「無収入・無年金」の解消を目指しています。

これまでの雇用の問題点とは

改正前では次のような不都合が起きていました。

65歳未満の定年を定めている事業主に対して、65歳までの雇用を確保するための継続雇用措置として、
 1. 定年到達者を引き続き雇用するための継続雇用制度の導入
 2. 定年引き上げ
 3. 定年の定めの廃止
のいずれかの措置を講じることを義務付けていました。

そこで、少なくとも年金支給開始年齢に到達するまでは「無収入・無年金」の期間が生じることがないよう、希望者全員の雇用を確実に確保することを目的に、平成25年4月から主に次のような点が改正されました。

  •  1. 希望雇用者全員を継続雇用すること。ただし、「継続雇用の対象者基準を定めて対象者を限定できる制度」を実施している企業で、直ちに希望者全員の65歳雇用確保措置を講じることが困難な場合は一定期間の経過措置が認められる
  •  2. 継続雇用する企業の範囲を拡大し、それまで勤めていた企業だけでなく、関係会社を含めたグループ企業までを対象とする
  •  3. こうした義務に違反した企業は公表する
改正された法律に対する企業の対応は?

高年齢雇用安定法の改正による65歳までの雇用延長は企業の人件費を増やし、若者の採用や中堅社員などの待遇に影響する懸念もあります。

一方、60歳以降は、雇用目的と役割期待に応じた、次のような多様で柔軟な雇用制度が構築されると考えられます。
 1. 引き続きフルタイムで働き続けて相応の報酬も確保する人たち
 2. 家庭生活とのバランスを確保しながら働き続けるパートタイム的な人たち
 3. 繁忙なときに応援してもらいたいアルバイト的な人たち

これからは、より意識的な働き方が必要に

若い世代においても、今まで以上のスキルアップや、資格などを身に付けることで、仕事に成果を出すことが必要となってくるでしょう。高年齢世代は、今後のライフプランを立てて、定年後の生き方や働き方を考えていくような意識改革が必要です。

継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みの廃止(経過措置)