OCN | マネー - 家庭のマネー学 -

家庭のマネー学 ライフプランから資産運用まで〜 あなたと家族を守る人生ガイド

目的別

備える

■いざという時の金融資産の危機管理

予期せぬ大きな災害が発生することによって株式相場や為替相場に変動が起こり、多くの投資家に大きな損失が出る場合があります。そんな時、所有している株や外貨商品などはどうしたらよいのでしょうか。このような非常時の金融資産の危機管理について考えてみましょう。

株や投資信託

今後の更なる価格の下落リスクを回避するために、被害状況などの全容が明らかになるまで、いったん売却をして様子を見るのが基本的な処方箋です。特に、現在投資している資金を1年以内に使う予定がある場合には、タイミングをみて早々に売却するのがよいでしょう。当然、損切りも覚悟しなければなりません。

なお、今後3年以上など長期に運用ができる余裕資金なら、そのまま投資を続けるという考え方もあります。その場合でも、災害のダメージが大きい銘柄から復興再建に寄与できる銘柄に買い替えるなどの見直しが必要です。もちろん、新規の投資はリスクが高いので、しばらくして相場が落ち着くまで待つのが賢明です。

外貨投資

為替が大きく変動しています。為替の動向は株式相場以上に予測が難しいので、早々に外貨から円資産に戻すのが基本的な対処の考え方です。政府の為替介入などに過度な期待を抱いたり、投資評論家などの意見を信じて、為替相場の深読みはしないことが肝心です。

大災害が起きたあとの株価や為替の変動は、地震後の津波と同様に想定以上の大きな危険をはらんでいます。相場が落ち着くまで、しばらくは新規投資は避けるのが賢明です。間違っても災害の混乱時に、FX取引などでひと儲けしよう、などと考えることは禁物。もしかしたら大きなリターンが狙えるかも、などという誘惑に負けずに、あくまでも理性的に行動したいものです。

金投資

「有事の金」という言葉があるように、大災害の時は金投資のチャンス、とよく言われています。確かに過去のイラク戦争やニューヨークの同時多発テロなどの際には、そのような値上がりをしました。

しかし、金価格はニューヨークの金先物取引によるドル価格で決まる仕組みになっています。私たちが投資をする金価格は国内の円価格になるので、為替変動の影響を大きく受けます。したがって、海外の金価格が上がっても、為替が円高になると、国内の金価格が下落することにもなることをしっかり理解しておきましょう。 長期的に運用する場合でも利息は付かないので、金融資産の10%以内にしておくのがよいでしょう。

預金・国債

株式や投資信託、外貨投資を売却した資金は、経済状況が落ち着くまで、元本が保証されている安全な預金や国債などで運用しておきましょう。ただし、経済状況が回復して、また投資を再開する時期に、満期になっていないとタイミングを逸してしまうことになります。預金や国債の満期は1年~2年程度の短か目にしておくのがよいでしょう。

手元資金

災害時には、やっぱり頼りになるのが現金です。しかし、手元資金として普段から家の中に多額の現金を置いておくことは感心しません。盗難に遭う危険や災害時に紛失してしまう恐れがあるからです。

ただし、何かあった時のために、当座の備えとして10万円程度なら家庭の金庫に置いておくのも一つの方法です。また普段の外出時にも、2~3万円程度を財布の中に入れておけば急場は何とかなるでしょう。有事の際には、預金を引き出そうと思ってもATMはどこも長蛇の列となります。また大手銀行であっても、ATMが長期間故障するといった事態も起きかねず、そうなれば預金も肝心の緊急時には対応できません。その点、手持ちの現金であれば、交通機関がストップした場合のタクシー代やビジネスホテル代、食料品の買い出しなどどんな場合にも対応可能です。

カード類

クレジットカードは停電などの影響により、レジでの決済端末と本部との通信が繋がらない場合には利用できません。そこで意外と役に立つのがEDY(エディ)やSUICA(スイカ)といった電子マネーです。決済はオフラインでも使えるので、災害時に利用できる可能性は高いのです。交通機関の乱れによる乗り換えが必要な場合でも、切符を買う必要はありません。つり銭切れの自販機でも、電子マネーに対応している機種であれば利用可能です。

その他

災害時に預金通帳や印鑑、キャッシュカードを紛失した場合には、店舗に行き運転免許証や健康保険証で本人確認ができれば、特別に引き出せます。また、店舗がないネット銀行の場合には、通常はパスワードや合言葉が必要ですが、それを忘れてしまった場合でも、電話で本人確認をしたうえで本人名義の他行口座に振り込んでもらえます。 事前の備えとして、防災袋に健康保険証や運転免許証など、重要書類のコピー保管が必要です。また、万が一に備えての地震保険の加入をお勧めします。

普段の空き巣・窃盗・詐欺対策

災害時でなくても、あなたの財産は常に狙われています。被害に遭わないための6カ条を知っておきましょう。

  • 1. 手提げ金庫に、高額な現金通帳、印鑑、権利書など重要なものをまとめて保管しない。
  • 2.自宅の窓や扉の開閉を検知してベルを鳴らす防犯システムなどを利用する。
  • 3. 投資詐欺に遭わないために、高利回りで元本保証などのうまい投資話は相手にしない。
  • 4. キャッシュカードの暗証番号は生年月日や電話番号など容易に推察できるものは避け、定期的に変更する。
  • 5. 預金通帳の支払内容や残高、クレジットカードの明細はこまめにチェックする。身に覚えのない請求は即座にカード会社に連絡する。
  • 6. 悪用されたことに気付かないなど、使わないカードや預金口座はリスク要因になりうるので、整理して解約する。