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■定年になったら家庭のバランスシートを作ろう

一般的に、マイホームを購入して住宅ローン返済を続けながら子どもを育てる現役時代には、家計収支のやりくりや貯蓄の推進などのことが精一杯で、家庭の資産や負債を整理したり、見直したりする余裕はなかなかありません。そのため、あまり利用しない複数の銀行預金口座を持って効率が悪くなっていたり、金利の高い自動車ローンを抱えたりしている人もいます。

その一方、受け取った退職金も含め、定年以降は金融資産残高が大きな金額になるなど家計収支の仕組みが大きく変わります。また、負債である住宅ローンが残っている場合もあります。さらに、収入もそれまでの給与収入から公的年金に変わり、大きく減額されてしまいます。収入が少ない中では、負債をできる限り圧縮したり、金融資産もできるだけ減らさないように安全性の高い商品を増やすなどの見直しが必要です。このため、家庭の資産と負債を併記したバランスシートを作成する必要があるのです。

こうしたバランスシートによる見直しは、経営活動している企業においては、半年ごとの決算で作成し行っています。個人の家庭においてもぜひ参考にして活用したいものです。

バランスシートの見直しで、負債を減らし、金融資産を増やす

では、具体的なケースをもとにしたバランスシートを作成して(下記図表参照)資産と負債の配分などを見直していきましょう。

バランスシートを作成するには、図表のように左側に資産を記載します。この場合、換金しやすい資産から順番に並べます。投資商品や会員権、不動産などは時価で、保険金は解約返戻金を調べて記載します。

一方、負債は残高を調べて記載します。資産の合計から負債の合計を差し引いたものが純資産です。これでバランスシートの出来上がりです。

次にバランスシートを分析して効率的に見直しましょう。最初は純資産がいくらあるか確認しましょう。もし、バランスシートの資産より負債が多くあって純資産がマイナスになっているようだと、債務超過(借金過多)の状態で老後の金融資産が不足するので、しばらくの期間、再雇用などで収入を稼ぐことが必要です。

さらに、資産の内容を確認します。現金や普通預金などが多いということは、ほとんど利息が付いていないということです。定期預金や国債など金利が高めの金融商品に預け替えをしましょう。保有している金融商品のうち、株式投資や外貨投資などリスクの高い商品の割合が多いようなら、定期預金や国債などリスクの少ない金融資産に切り替えましょう。年金収入しか得られない老後は、「殖やす」ことより「守る」ことの方が大切です。また、ゴルフ会員権やマイカーなどもあまり利用しなくなったら、思い切って売却して、将来のために金融資産を増やしておくことをお勧めします。

次に負債の部です。住宅ローンや自動車ローンなどの残高が残っている場合には、金利負担が大変なので、普通預金や定期預金から繰り上げ返済するのが効率的です。できるだけ、完済するようにしましょう。

こうして家庭のバランスシートを作り、資産と負債を見直すことで、収入の少ない定年後に合わせた家計にすることができます。

老後に備えて資産と負債の配分を見直す