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STEP3 草食系の「使う・借りる」〜節度を持った大人のライフスタイルとは?

草食系チェックシートその3 あなたは草食系「使う・借りる」派?どちらか近い方にチェックをいれていこう

上記のチェックの結果はいかがでしたか? Aの数が多かった方は、草食系の傾向ありと言えます。
「もったいない」という言葉があります。世界で注目を集めた、日本生まれのこの「もったいない」には、単に節約を促すだけでなく、自然や物に対する敬意や愛などが含まれています。これは草食系の考え方に相通じるものがあります。

一般の節約術が、どうしても節約のためのテクニックが先行して窮屈なものになりがちなのに比べて、草食系には苦労して節約している、という意識がありません。自然や物を慈しみながら生活を楽しみ、適切に「使う」。その結果として無駄な出費を抑えている、というところに大きな特徴があります。

「もの」から「こころ」へシフトした、節度をもった大人の暮らし。草食系のそんなライフスタイルを心がければ、お金の使い方もおのずと清々しい、凛としたものとなりそうです。

そして、すべてのローンは「リスク」と考えること。そこから草食系の「借りる」はスタートします。経済が順調に成長していた時代ならともかく、この先行きの読みにくい時代では、住宅ローンも自動車ローンも、簡単にリスクへと転じます。所有から利用へ。ローンから現金決済へ。このような草食系の指向性は、まさに時代を先取りした感覚といえます。

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草食系「使う・借りる」実践講座

1 価格比較サイトを使いこなす
草食系は肉食系と違い、衝動買いをしない。購入する際は、じっくり吟味してほんとうに必要なものかを見極めよう。日頃から価格比較サイトなどを見て値段についての感覚を磨いておくのも、無駄な出費をしないためには有効。
2 クレジットカードよりも「デビットカード」や「電子マネー」で
買い物は現金払いを基本とする。クレジットカードは便利だが、利用額の把握が難しいため過度の利用は控える。「国内外など利用範囲の広さ」「年会費が安い(できれば無料)」「ポイントが多く付く」などを比較して、必要最低限の1〜2枚を所有する。リボ払いやショッピングローンは金利が高いので、たとえポイントが高くても使わない。クレジットカードは利用してから引き落としまでに時間差があり、お金を支払った実感が持ちにくいが、その点デビットカードは銀行口座からすぐに引き落とされるため現金と似た感覚で使用でき、草食系向き。また最近は、クレジットカード機能付きのデビットカードもあり、こちらもお勧め。
3 「必要なもの」と「欲しいもの」を区別する
すべてに於いての節約を目指さないのが草食系。何でもかんでも節約、では楽しくないし続かない。たとえば一般的な家庭の家計では、約70%が「必要なもの」への出費、残り30%が「欲しいもの」への出費だと言われている。そこで必要なものは削らずに、欲しいものだけを半分にすることで15%の無駄を無くせる。月30万円の家計であれば、それだけで月額5万円近くの節約を実現できる。
4 親や親戚、会社に頼ろう
緊急にお金が必要な時には、「貯蓄=最強の保険」という意味で、まずは貯蓄を崩すことを考える。十分な額の蓄えがない場合には、肉親に相談を。草食系は体裁を気にする傾向があり、親に頼ることを躊躇する人は多いが、民間金融機関などから借りることのリスク(金利や厳格な支払い期限など)を考えれば、思い切って頼んでみた方が得策。その他、大きな企業や労働組合では従業員向けの低利のローンなどを行っている場合もあるので、就業規則などを確認することも有効。クレジットカードのキャッシングや消費者金融は利用しないこと。
5 若いうちは賃貸に住み、家は定年時に購入する
不況で収入が減少したり失業したりした時には、住宅ローンは家計を直に圧迫し、支払いができない場合には住宅を手放すことになりかねない。災害などで住宅が損壊した際にも、保険で補えない部分の修繕費や立て替え費用と、ローン支払いとが二重にかかることになる。若い時は転職や起業、転居などの自由を担保するためにも賃貸に住み、定年を迎えてから現金で郊外に中古住宅を買う、というのもひとつの考え方。終の棲家を志向する人にはオススメ。
6 住宅ローンは繰り上げ返済をして完済を
既に住宅ローンを組んでいる場合には、できるだけ繰り上げ返済をし、早期の完済を目指す。また、安い金利への借り換えや、金利を下げる交渉などを積極的に行う。こういう局面でいかに行動的になれるかが、真の草食系か否かの分かれ道。

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草食系人物プロファイリング:「使う・借りる」編

  • Eさんの場合〜草食系クレカ利用法〜
    Eさんのクレジットカードの利用法は少し変わっています。基本的にカードは1枚しか持たず、そのカード専用に、引き落とし用の銀行口座を用意しています。つまり、そのクレジットカードの利用でしか、その口座の残高は減らないのです。口座の残高は通常は0円で、Eさんはカードを使用すると、翌日にはその利用額分を銀行に入金します。ともすれば利用の実態が把握しにくく、使い過ぎになりがちなクレジットカードも、こうすることで現金に近い感覚で使用することができます。Eさんは現金払いオンリーにしない理由を、「そうは言ってもやっぱりポイントは魅力ですから」と話してくれました。
  • Fさんの場合〜草食系清貧の健康術〜
    Fさんは、収入的には十分支払い可能な駅前の新築賃貸マンションではなく、駅から徒歩15分ほどの、より広く、賃料が半分ほどのアパートを選びました。建物の古い作りがむしろ好ましく感じられ、周辺の環境も気に入ったとのことです。自転車が趣味であるEさんは駅まで徒歩15分という距離では満足できず、最寄り駅より2つの先の駅を、自転車で通って利用しています。駐輪場代を支払っても定期券代が安くなる分が得になり、「何よりもジムに通うより断然、健康的ですからね」とFさんは笑います。

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ここが弱点!草食系のウイークポイントとは? 3草食系は貯金を崩さない?

草食系は、節約上手でお金を貯めることに向いていますが、時として、貯めることそれ自体が自己目的化してしまい、柔軟な応用力を見失うこともあります。たとえば、子どもの教育資金やマイホームの購入資金などを貯めていたとします。そこへ不測の事態-リストラや不慮の事故など-が襲った場合、その資金を取り崩すことを嫌い、消費者金融などに手を出すケースがあるのです。これは本末転倒と言わざるを得ません。当初の目標はどうあれ、貯蓄には大きく「将来の不安に備える」という意味があるのですから、眼前の困難に対処するために躊躇なく蓄えを取り崩すべきなのです。

まとめ〜総論

ここまで草食系リスクヘッジを見てきましたが、みなさんはどんな感想を持たれたでしょうか。草食系の傾向のある方は、その意を強くしたかもしれませんし、肉食系を自認する方にとっても、興味深い内容に感じられたのではないでしょうか。

今回は便宜的に「貯める・殖やす」「備える」「使う・借りる」の3つのパートに分けてご紹介してきましたが、たとえば貯蓄が最強の保険であることを思えば、「貯める・殖やす」ことは「備える」ことでもあり、また「使う」ことは節約することと表裏一体ですから、それはすなわち「貯める」ことでもあると言えます。つまり、基本となるのは、「貯める」ということ。ここに草食系リスクヘッジの本質が、もっともよく表れています。

リスクを回避することは難しく、それはほとんど不可能と言っていいでしょう。しかし、リスクを予測し、それに備えることは十分可能です。草食系の生き方とは、まさにこのリスクに備えることに他なりません。そしてその根底にあるのが「貯める」という姿勢であると言えます。 焦らずにゆったりと、しかも心豊かに暮らす。でもお金は着実に殖えていく。そんな草食系リスクヘッジ、早速始めてみませんか?

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